きもの美 Hiro
2009年11月16日(Mon) 09時11分
大島紬を通して、前回のブログに載せた素敵なビデオに出会い、まわりくどいかもしれませんが、
「伝えたいこと」「受け継がれたい”技”」について考えました。
先日、私の記事が載った雑誌「月刊アレコレ」が休刊になりました。私はその雑誌の「きもの人 十人十彩」という欄に載せていただきました。
月刊アレコレの編集人である細野様から「かたちを変えて何らかの発信はしていきたいと思っています。」の一言に、胸が詰まされました。
伝えたいことがあること自体、素敵ですし、それを発信し続けること・・・とても大切だと思います。
私も伝えたいこと・・・いっぱいありますが、着物は、文化が凝縮されていることもさることながら地域性の特色もあって、着付け教室に来る生徒様に伝え方について迷うことが多々あります。家紋にしても関西と関東での解釈が違ったりして、でも、紐解いているときがとても楽しかったりします。そして、着物一着の中にもいろんな文化や地域の特性が沢山含まれていて、知れば知るほど尽きない世界があります。
前回のブログで紹介したビデオにあるように、多くの職人さんにより作られた「着物」の技が後世に良い形で受け継がれていくことを願う気持ちを底辺に持ち続けて、「着物」を海外の地からですが、伝えていければと思っています。
大島紬に焦点を今回はおいて、日本の技の素晴らしさを少しでも伝えることが出来ればと思いましたが・・・その技法の素晴らしさを書いて表現することは難しいものですね。
お勉強ノートのようになってしまいますが、引き続き大島紬を書きたいと思いました。
月刊アレコレ、今は、また次に出会うまでのお楽しみの時間をいただいたのだと思っています。
また、会えますように。
「伝えたいこと」「受け継がれたい”技”」について考えました。
先日、私の記事が載った雑誌「月刊アレコレ」が休刊になりました。私はその雑誌の「きもの人 十人十彩」という欄に載せていただきました。
月刊アレコレの編集人である細野様から「かたちを変えて何らかの発信はしていきたいと思っています。」の一言に、胸が詰まされました。
伝えたいことがあること自体、素敵ですし、それを発信し続けること・・・とても大切だと思います。
私も伝えたいこと・・・いっぱいありますが、着物は、文化が凝縮されていることもさることながら地域性の特色もあって、着付け教室に来る生徒様に伝え方について迷うことが多々あります。家紋にしても関西と関東での解釈が違ったりして、でも、紐解いているときがとても楽しかったりします。そして、着物一着の中にもいろんな文化や地域の特性が沢山含まれていて、知れば知るほど尽きない世界があります。
前回のブログで紹介したビデオにあるように、多くの職人さんにより作られた「着物」の技が後世に良い形で受け継がれていくことを願う気持ちを底辺に持ち続けて、「着物」を海外の地からですが、伝えていければと思っています。
大島紬に焦点を今回はおいて、日本の技の素晴らしさを少しでも伝えることが出来ればと思いましたが・・・その技法の素晴らしさを書いて表現することは難しいものですね。
お勉強ノートのようになってしまいますが、引き続き大島紬を書きたいと思いました。
月刊アレコレ、今は、また次に出会うまでのお楽しみの時間をいただいたのだと思っています。
また、会えますように。
2009年11月15日(Sun) 01時54分
とても迫力ある面白いビデオを発見。
このビデオにもある大島紬。
大島紬といえば軽さ、肌触り、通気性のよさで、オシャレな普段着物として日常を幅広く楽しめる着物です。奄美大島紬を代表するのが泥大島。テーチ木と泥染めによる「カラスの濡れ羽色」と呼ぶ色合いが素敵です。その色合いは光の当たり方により見た目が異なり、洗えば洗うほど微妙に変化します。本物は百年後に最も良い色になるとか・・・。
泥染めは大変な手間を掛けて作られます。でもとてもエコ的です。
手順は、
○奄美大島に自生するテーチ木(シャリンバイ)を伐採し、チップ状にします。
○600kgのチップを釜で半日以上かけてグラグラ煮、タンニン酸を柚出
○一週間寝かせて醗酵
○約1500-2000Lの染料が出来ます!
ここからがエコ的です!
煮出されたチップは乾燥され、次の釜を炊く燃料となるのです。
燃やした大量の灰はあくまき(粽)に使ったり、山や畑にまいたり、古くは藍染めに使われてきました。テーチ木は成長が遅く、一般に樹齢20年以上のものが染色に使われますが、伐採の時に根本に近いところは残し、そこからまた新しい枝が育ち7?8年ほどで再び使えるようになります。テーチ木から灰まで島の中で完全にリサイクルされているわけです。
ちょっと難しいので、ここで一息。大島紬は、知れば知るほどとても楽しいので、次のブログに続きを書きますね。
2009年11月01日(Sun) 07時47分
日本の着物の雑誌「月刊アレコレ」からの取材の申し込みがあったのは、8月のことでした。見本誌として送られてきたのは、小さな可愛い小冊子でした。
でも、その小冊子の中に出てくる内容の充実さには大変驚きました。池田重子さんの着物のコーディネートは斬新で、とても先を行っている感じがして、でもしっかりと脈々と受け継がれた着物そのものを感じるベースが静かに存在していました。そして、着物の職人さんたちの仕事、そして、こよなく着物を愛する人たちの情報が、沢山詰まっていました。
この雑誌の11月号「きものびと 十人十彩」コーナーに登場させていただくことになり、とても嬉しく、また、大変恐縮にも思いました。
編集長の細野さんから年内に日本への一時帰国があるか聞かれましたが、今のところ帰国を予定していないことを言うと、現地取材という運びになりました。
私の知り合いのNYのフォトグラファーの野口さんを細野さんに紹介いたしました。偶然なのですが、野口さんは日本の雑誌社からの依頼で、NY現地の写真を撮っている経歴も長く、とても話がスムーズに早くすすみました。
この着物の色ですが、光により色の印象が変わります。写真で見ると、真朱色ですが、室内で見ると「深緋(ふかひ・こきひ)」色です。太陽の光が当たると、やはり艶やかな明るい「真朱」色に見えます。
深緋は「日本伝統色・色名事典」によると、茜に紫草を加えて黒紫みをもたせた濃い緋であるとのことでした。 飛鳥・奈良時代、最高位は紫で、次に緋色でした。(緋色は、褐色味の赤色といった感じです。)その間の色にあったのが、深緋で、官位四位を表す袍(ほう)の色とされていました。
地紋も細かく入っていて鞘四釜、布地は丹後縮緬の緞子です。
城間栄順さんの作品は、裾元から凜とのびる美しい花と、肩からはしなやかに枝たれ、そこに色彩豊かな愛らしい花々。
NY五番街のティファニー前で、この着物を着ての撮影が出来るなんて、こうした機会でもないと、ありえないことだと思いました。
そして、私の着付け教室のレッスン風景も撮影しました。こちらの写真が、雑誌掲載に採用されなかったレッスン風景の写真です。生徒皆様真剣です。
今回の撮影に協力してくれた私の着付け教室の生徒さんたちに「このまま着物を着て、街を練り歩こう!」と言うことになりました。
先日、NYに月刊アレコレの11月号が届きました。
「きものびと 十人十彩」は3ページもありました。NY五番街でボーと立っている私の姿の写真と、撮影協力してくれた生徒さんたちと街を練り歩いた時の写真が載っていました。
急に思いついての着物を着ての4人で街の散歩(なかなか迫力が出るものですね)。撮影の範囲に入っていないと思って、皆様もリラックスして楽しんでいました。そうした時の方が、自然で、着物も様になって、とても素敵な写真でした。
また、記事の内容は、私が全米一位の携帯電話会社での広告で着物スタイリストをしたときのエピソードが書いてあります。是非、月刊アレコレで見てくださいね。
今回の取材でご協力してくださいましたのは、フォトグラファー野口正博さん(Masahiro Noguchi)です。 ありがとうございました。
そして、撮影ご協力、皆様、ありがとうございました!!

2009年10月21日(Wed) 11時35分
ワシントンDCのテキスタイルミュージアムで開かれた”From Kimono to Couture”では素敵な出会いが続き、素晴らしい出来事が起こりました。
最終日、show-and-tellと言うファイナルセッションでのこと、帯結びを皆様の前で披露する機会に恵まれました。
Kimonoと付くシンポジウムにもかかわらず、着物を着た人が登場することなく終わりそうになっていました。最終日の前日、アメリカ人の女性が、着物を持ってきたけど自分で着ることが出来ないと言うことで、私に相談をしてきました。
そして、せっかくなので皆様の前で帯結びを披露してほしいと御願いされました。
持ってきた物を伺うと、着付けに必要なお道具はほとんどそろっていませんでした。夕方、本当ならワシントンDC名物のクラブケーキを食べに行くはずだったのですが、そんな心に余裕もなく、ドラッグストアに行って、腰紐に替わりになりそうな2mほどの包帯を買い、洗濯ばさみを探し(アメリカって「洗濯ばさみ」がないのですね)帯板の代わりになるような厚紙、厚手のノートの表紙とか段ボール箱とか探しました。なかなか見つからないものですね。包帯と輪ゴムを買えただけでも、「なんとかなるかな?」と思えて、とても即興に近い状態で挑むしかありませんでした。
そして、帯結びを披露する当日、アメリカ人の女性が持ってきた物を見せていただくと、帯自体に芯が入っているようで堅かったので、なんとか帯板なくてもきれいな形を作れそうでした。そして、着物のサイズですが、「問題ない」と言っていたので安心しきっていたら、なんとほぼ対丈でした。はしょりを出せるか不安になるほどのある意味ジャストサイズでした。
でも、なんとか「はしょり」を作りました。腰紐が2本あったのがとても救われた気持ちになりました。伊達締めがないので、包帯を代わりに使ったり・・・、お道具はなければないで、何とかなるものだと思いました。
シンポジウムのファイナルセッションの会場は、美術館の庭園で行われました。生憎の雨で美しい庭園にテントを張ってしまっていましたが、それでも、会場は満席、立ち見が出来ていました。そこで、皆様が持っているジャパニーズに関する服飾(着物から現在のストリートファッションまで)コレクションを見せ合って、ファッション関係の大学の教授や、美術館のキュレーターがコメントしていきます。着物コレクションの時に私の出番がやってきました。
はじめは、帯結びをお太鼓で登場して、そして、着物について質疑応答があって、そして、そのあとに、お太鼓をほどき、変わり結びを披露しました。
その前日に、Liza Dalbyさん(今回のシンポジウムのメインプレゼンター)との素晴らしい出会いがあり、ランチをご一緒して沢山お話していたこともあって、当日、帯結びを私が皆様の前で披露しなくてはいけなくなっても、彼女が私の側にずっとついていてくれました。そして、着物についての質疑にもDalbyさんが応答してくれていました。私の経歴も皆様に紹介をしてくれました。彼女がいてくれたので、私も緊張することなく、帯の変わり結びを披露できました。腰紐が足りなかったので、自分のワンピースのベルト紐を抜き出して仮紐にしたりして、アメリカ人の観客の人たちの歓声が面白かったです。少しパフォーマンスが入ってしまいました。
変わり結びが出来上がって、皆様に見せると「OH!」と声が上がったので、とても形に出来てよかったと思いました。
最後の締めの言葉で、この美術館の最高経営責任者のMaryclaire Ramseyさんが「Hiroありがとう」と言ったときに、皆様の拍手がいっせいにわきました。とても感動して、呆然として、立ち上がって皆様の拍手に答えないと行けないのに・・・ちょっとホロッとして立ち上がることすら出来ませんでした。
帯の飾り結びの出来映えは、納得がいく物ではありませんでしたが、一本の帯でいろんな形が作られていくこと、
着物や帯、結び方一つ変えるだけで同じ着物と帯とは思えないほど多様な表情に変わる、それだけの素晴らしい可能性を秘めている帯結び。
心通い合うメッセージを、形に作ることが出来てたような、会場と一体感が生れた帯結びを披露してよかったと思いました。
最終日、show-and-tellと言うファイナルセッションでのこと、帯結びを皆様の前で披露する機会に恵まれました。
Kimonoと付くシンポジウムにもかかわらず、着物を着た人が登場することなく終わりそうになっていました。最終日の前日、アメリカ人の女性が、着物を持ってきたけど自分で着ることが出来ないと言うことで、私に相談をしてきました。
そして、せっかくなので皆様の前で帯結びを披露してほしいと御願いされました。
持ってきた物を伺うと、着付けに必要なお道具はほとんどそろっていませんでした。夕方、本当ならワシントンDC名物のクラブケーキを食べに行くはずだったのですが、そんな心に余裕もなく、ドラッグストアに行って、腰紐に替わりになりそうな2mほどの包帯を買い、洗濯ばさみを探し(アメリカって「洗濯ばさみ」がないのですね)帯板の代わりになるような厚紙、厚手のノートの表紙とか段ボール箱とか探しました。なかなか見つからないものですね。包帯と輪ゴムを買えただけでも、「なんとかなるかな?」と思えて、とても即興に近い状態で挑むしかありませんでした。
そして、帯結びを披露する当日、アメリカ人の女性が持ってきた物を見せていただくと、帯自体に芯が入っているようで堅かったので、なんとか帯板なくてもきれいな形を作れそうでした。そして、着物のサイズですが、「問題ない」と言っていたので安心しきっていたら、なんとほぼ対丈でした。はしょりを出せるか不安になるほどのある意味ジャストサイズでした。
でも、なんとか「はしょり」を作りました。腰紐が2本あったのがとても救われた気持ちになりました。伊達締めがないので、包帯を代わりに使ったり・・・、お道具はなければないで、何とかなるものだと思いました。
シンポジウムのファイナルセッションの会場は、美術館の庭園で行われました。生憎の雨で美しい庭園にテントを張ってしまっていましたが、それでも、会場は満席、立ち見が出来ていました。そこで、皆様が持っているジャパニーズに関する服飾(着物から現在のストリートファッションまで)コレクションを見せ合って、ファッション関係の大学の教授や、美術館のキュレーターがコメントしていきます。着物コレクションの時に私の出番がやってきました。
はじめは、帯結びをお太鼓で登場して、そして、着物について質疑応答があって、そして、そのあとに、お太鼓をほどき、変わり結びを披露しました。
変わり結びが出来上がって、皆様に見せると「OH!」と声が上がったので、とても形に出来てよかったと思いました。
最後の締めの言葉で、この美術館の最高経営責任者のMaryclaire Ramseyさんが「Hiroありがとう」と言ったときに、皆様の拍手がいっせいにわきました。とても感動して、呆然として、立ち上がって皆様の拍手に答えないと行けないのに・・・ちょっとホロッとして立ち上がることすら出来ませんでした。
帯の飾り結びの出来映えは、納得がいく物ではありませんでしたが、一本の帯でいろんな形が作られていくこと、
着物や帯、結び方一つ変えるだけで同じ着物と帯とは思えないほど多様な表情に変わる、それだけの素晴らしい可能性を秘めている帯結び。
心通い合うメッセージを、形に作ることが出来てたような、会場と一体感が生れた帯結びを披露してよかったと思いました。
2009年10月19日(Mon) 10時17分
テキスタイルミュージーアムでのシンポジウム“From Kimono to Couture”参加二日目、ライザ ダルビー Liza Dalbyとランチをご一緒する約束をしていました。
彼女は、今回のシンポジウムのプレゼンテーターで、主賓でもありました。そんな彼女とまさかランチをご一緒できるなんて、ランチをする席に着くまで疑ってしまうほどでした。
Liza Dalbyは、「芸者」のことを題材にした本を書き、最近、紫式部について書いた本が、日本でも高く評価されました。今回、”Hidden Buddhas”を出版したばかりです。
写真の本は、アメリカ人の着物好きの人なら必ずと言っていいほど持っている本です。彼女は日本文化の研究者でもあります。幼い頃から日本の文化に興味を持ち、彼女自身が佐賀に暮らし、京都で芸妓の修行をした経験があり、お話をすると驚くほど、「和の心ってこういうものなのかもしれない」と逆に私が凄く考えさせられます。
ランチの席に着くまで、今回のメインプレゼンテーターということもあって、いろんな人に声をかけられていて、二人で食事なんて無理なのかなって思いましたが、Liza自身が私のために作った時間だと言ってくれて、実現しました。
このシンポジウムに参加する前に、Lizaから「あなたのwebページが大好き」とメールでメッセージをいただいていました。ワシントンDCに向かう時から、Lizaに実際にお目にかかれるだけでもと、ワクワクしていました。
ランチでは、日本舞踊や能の話、そして、彼女が今課題としている「粋」について、アメリカ人にどのように伝えるかということで、話が盛り上がりました。
そして、彼女がとっても関心を示してくれたのが「能」の話でした。
私は以前、能を習ったことがあるのですが、能の先生が「観客に不親切な舞台」と面白いことを言っていました。見る側の観客の想像力を引き出すので、通常の舞台芸術のように一つの表現を分りやすく形にしてしまうより、形にしないことで各々の観客の想像力と感じ方に委ねるところを持っているのが、能舞台だと、そんな鑑賞の仕方を教えていただいたことがあります。そして、能シテ方(舞う主人公)は、舞台上で静止しているように見える時があるのですが、例えて言うのであれば、駒が高速回転しているような状態で、高速回転している時に駒が静止しているように見える瞬間に似て、実は、全身全霊で内なるところから高速回転しているようなテンションを秘めて能を「舞」のだそうです。舞う、そのテンションと観客が共鳴できる瞬間に、無限大の想像の世界は観客の心に各々の形で宿るのかもしれなくて・・・
こんな話をLizaにしたら、彼女が「私が、モヤモヤして言いたかったこと、あー、そう言うことだった。素晴らしい言葉ですね」と言ってくれました。 そして、彼女が最も好きな言葉を教えてくれました。世阿弥の「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」
昔からの知り合いのように、Lizaととても共感・共鳴できることが多くて、でも、着物の縞の話では、お互いの解釈が違ったので、Lizaの視点で、もう少し縞模様について調べて見ようと思いました。話が尽きなくて・・・
いつの間にかランチタイムの1時間がアッと言う間に過ぎてしまっていました。
「ニューヨークに行くときは、着付け教室を見に行くわっ」とLizaが言ってくれました。
“えええー、本当に!?” と思いましたが、そう思えたことも、今の瞬間でさえ本当になっているもので、本当に起こる日が来るかもしれないですね。
「約束ですよ」とお話をして、次のセクションがはじまるので、cafeでお別れしました。





